2013/07/20, story

理系男子のハチャメチャ青春エンターテインメント!『キケン』/有川浩

男臭い爆発的熱量を感じる青春小説!

どうも、夏の暑さに負けぎみの、みやです。
 
そんな夏の暑さにも負けないぐらい、
熱量に溢れた物語を見つけたので、紹介します。
 
それが、こちら!
「キケン/有川浩」!!
 

キケン (新潮文庫)
有川 浩
新潮社 (2013-06-26)

 
有川浩氏といえば、allegeでも何度も取り上げている、
僕も大好きな作家さんです。
 
 ※観光 × エンタテインメント × 恋愛 = 『県庁おもてなし課』/有川 浩
 ※雑草という名の草はない!道草恋愛小説/有川浩『植物図鑑』
 ※本を読む自由を守るため戦う!映画『図書館戦争』
 
どれもステキな物語なので、『キケン』にビビっと来た方は読んでみてください。
ということで、まずは『キケン』のご紹介!

あらすじ

ごく一般的な工科大学である成南電気工科大学のサークル「機械制御研究部」、
略称【キケン】。
 
部長・上野、副部長・大神の二人に率いられたこの集団は、
日々繰り広げられる、人間の所行とは思えない事件、
犯罪スレスレの実験や破壊的行為から、
「キケン=危険」として周囲から忌み畏れられていた。
 
これは、理系男子たちの爆発的熱量と共に駆け抜けた、
その黄金時代を描く青春物語である。

『キケン』の魅力

『キケン』の魅力は以下の3つに集約されていると思います。
 
 ①登場人物のキャラクター
 ②テンポと歯切れの良い展開
 ③キラキラ輝く宝物のような思い出
 
有川浩作品といえば、①②は鉄板ですね。
毎度悔しいぐらいに、一人一人のキャラが立っています。
 
本作では、「ユナ・ボマー上野」「大魔神・大神」のキャラが濃い2回生コンビが
ステキすぎるぐらいイイ!キャラで描かれてます。
 
そして、この2回生を中心に、
振り回されまくる1回生との掛け合いが最高です!
 
ここまでは他の有川浩作品にもよく見られるものですが、
③が本作の特長。
 
最後まで『キケン』のメンバーと一緒に過ごしていくことで、
男だらけがゆえに、男だけだったからこそ、
感じられるキラキラして、楽しかった思い出を共有することができます。
 
男の子なら誰しもひとつはある、思い出してにやにやして、
それを肴にお酒を飲みたくなってしまうような、昔話。
 
そんな昔話を、女性である作者がここまで描ききっていて、
かつ、それを意識して書いているということに、驚かされます。
 
過去に自分も感じていた、キラキラした思い出との葛藤も含め、
最後にびしびし自分とリンクして突き刺さる作品でした。
 
大学や、高校などで、そんな思い出がある方は必見です!
 
以下、突き刺さった文章をメモ。
少々ネタバレも含むのでご注意を!
 

突き刺さった文章たち。

「もうあの場所は俺たちの場所じゃないんだ。」
 
「俺たちは【機研】だった。【機研】は俺たちのものだった。
 ——でも、俺の『今』はここにある。俺の思い出話を楽しそうに聞いてくれる彼女が横にいる、
 それが『今』だ。
 だからあの楽しい場所は、楽しい時間は、現役に譲り渡さなくてはならないのだ。」
 
「今は店をやり遂げた達成感や打ち上げの解放感のほうが楽しく思えるだろうけど。
 楽しかったのは正にその厨房の中で、シフトが終わるなり植え込みに突っ込んで寝るほど
 極限まで働いてる正にその瞬間なんだ」
 
「——俺たちは【機研】だ。【機研】は俺たちのものだ。
 今は違う。でも。
 俺たちは【機研】だった。【機研】は俺たちのものだった。
 その時代は消えない。なくならない。思い出せばいつもそこにある。
 それはなくなったのではなく、
 宝物になった。
 全力無意味、全力無謀、全力本気。
 ——一体あんな時代を人生の中でどれほど過ごせるだろう?」

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